糖尿病食事について

糖尿病食事療法で一番最初に気にするのが油だと思います。油はタンパク質の2倍以上のカロリーがあるので、少し摂取していただけでもすぐにカロリーオーバーになってしまいます。糖尿病食事療法の基本として、素材は油脂の少ないものを選んでなるべく油を使わない調理方法で食事を作ってください。

ナッツ類、ベーコン、豚バラ肉などは半分くらい肪質なので摂取するときには気を使ってください。肉は脂身の少ないもも肉を選ぶか、脂身の部分を除いたり、鶏肉であれば皮の部分を取り除いて調理したりしましょう。

油脂の多い素材は油を使わない調理にしましょう。蒸したり、煮たり、茹でたりすることで油分を減らすことは出来ます。焼く場合もオーブンで焼いて油を落とすことで油脂の摂取を減らせます。スチームオーブンレンジで油を落とすのも良いでしょう。

フライパンで焼く場合もフッ素加工のフライパンを使うことで大量の油を引かなくてもフライパンの焦げ付きを防げますし、スプレーで油を出すものも売ってますので、有効に使って油を減らしましょう。スプレー式を使う場合でもワンプッシュでいくら使うのかというのが説明書などに記載されてますので、ちゃんと確認しましょう。

小さい頃からカルシウムについて親や学校でしつこく言われたことありませんか?あれは、カルシウムが人間にとって骨を作ってくれる大切な栄養素だからです。日本人に多い骨粗鬆症はカルシウム不足が原因のひとつでおこる病気です。

成人一人当たりのカルシウムの必要摂取量は600~800mgが必要とされています。糖尿病の食事療法の基本の一つはカルシウムの摂取を注意することです。しかし、意識してカルシウムを摂取することは大変です。簡単にカルシウムを摂りやすい食品をまとめてみました。

 

 

《コップ1杯の牛乳》

牛乳はカルシウムが多く、吸収も良いですし飲むだけなので常に冷蔵庫に入れておばカルシウムを摂取しやすいです。カレーやシチューに入れても良いので積極的に取り入れていきましょう

 

 

《ヨーグルト、チーズなどの乳製品》

牛乳に比べるとカルシウムが少ないですが、ちょっと食べたり、ちょっと料理に追加したりするのが楽なのはヨーグルト、チーズなどの乳製品です。

 

 

《豆腐、納豆、味噌などの大豆製品》

大豆製品にもカルシウムは含まれています。みそ汁に豆腐や油揚げを入れれば、大豆を摂取できます。

 

 

《ほうれん草、小松菜、春菊などの青菜》

青菜類は野菜の中でもカルシウムが多いです。加熱すればたくさんの量を摂取できるので、茹でて食べたりしましょう。

 

 

《卵》

卵にもカルシウムは多く含まれています。卵はいろいろな料理に使えるので、効率よく使っていきましょう。ただし、食べ過ぎには注意してください。

 

 

《のり》

のりは1回の摂取量が少なくても、毎日継続して摂取すればカルシウムを摂れます。

 

 

 

上記のようにカルシウムは様々な食品で摂取することが出来ますが、カルシウムばかりに目がいってしまって他の栄養素を摂り過ぎてしまわないように注意してください。小魚は塩分、乳製品は脂肪分が含まれていますので、注意して食事療法を行ってください。

牛乳でカルシウムを摂るなら低脂肪牛乳を選びます。ヨーグルトで摂取するのも良いですが、プレーンヨーグルトを選び、砂糖などの糖分を追加しないように気をつけましょう。

糖尿病食事療法で一番気をつけたいのがバランスの良い食事です。カルシウムを効果的に、他の栄養素とバランスよく摂取するよう日々気をつけてください。

 

▼インスタントやレトルトはどうしようもないとき以外基本的に食べない

 

糖尿病の食事療法は最初のうちはカロリー計算など大変で、忙しいときなどにはついインスタントやレトルト食品に頼りたくなってしまいます。インスタントやレトルトはとても便利で、味付けも誰もが美味しく食べられるようになっているので、ついつい食べたくなってしまうのはわかります。

しかし、インスタントやレトルト食品は塩分や油脂分、砂糖が多く使われていて、高エネルギーなものもあるので、食べるときには必ず成分表をチェックするようにしましょう。また、塩分、糖分などが多く、味付けが濃くしてある食品が多く、薄味になれなければいけない糖尿病の食事療法がうまくいかなくなることもあります。でも、どうしても食べたくなるときがあると思いますので、インスタント食品はむやみに使わず、どうしようもないときだけと決め、間食で取ることはやめましょう。そして、成分表をしっかりと確認し、カロリーの調整がしやすいものを選ぶようにしましょう。

 

 

▼麺は別で茹でる、スープは半分残す

 

どうしても食べたくなったり、時間がないときなどでインスタント食品を使わなければいけない場合は調理の仕方を工夫してカロリーを調整して薄味にします。

インスタントの麺は麺だけで茹で、茹でたときに使ったお湯は捨てます。最近はノンフライ麺も出てきましたが、インスタント麺は揚げているものもあるので、別で茹でることで麺についた油分を少しでも落とします。スープ用のお湯は別で沸かし、付属のスープの元は半分にして使いましょう。

そして、味が薄いのを補うためにネギなどの薬味や他の野菜、わかめ、とろろ昆布などを加えて、ビタミンやミネラルなどを補います。

レトルトに付属しているタレやソースもお湯、水などで薄めてつかいます。ゴマだれや味噌ダレはカロリーが高いので控えて、出来るだけダシで割った醤油やポン酢を使うなど、食べるときに工夫してカロリーを減らしましょう。

 

▼冷凍食品の揚げものはレンジやトースターを使う

 

冷凍食品でもミックス野菜やカボチャ、里芋などの茹で野菜はそれほど気を使う必要はありませんが、コロッケ、フライドポテトなどの揚げ物は注意が必要です。

揚げ物は油で揚げなくても調理することが出来るオーブントースターを使って、油はペーパータオルで取りましょう。ハンバーグなどの加熱が必要なものはレンジで温めることによって油を摂取しなくてすみます。

そのほかのハム、ソーセージさつま揚げなどの加工食品も茹でたり、オーブントースターを使うことに寄って余分な油を落とすことで、脂肪分の摂取を押さえることができます。

テイクアウト食品を選ぶ場合も外食と同じです。家庭でエネルギー計算に基づいて調味料を加減してつくる料理とは違い、塩分、糖分、脂肪分ともに過剰になりやすいので、十分な注意が必要です。

エネルギー表示があるものはチェックできますが、無い場合もあるので、ふだんから食事の計量をして料理と材料のエネルギーを覚えておくことが大切です。

ファーストフードは高カロリーなものもあるため、購入の際には注意が必要です。利用する時は、ハンバーガーやフライドチキンの量を少なくしたり、食べ残したり、サラダやスープを添えたりしてください。ドレッシングはかけないか、和風ドレッシングにして、エネルギーお高いマヨネーズや植物油を使っているものは避けましょう。

テイクアウトもなるべくは控え、出来れば最初は家庭での食事療法を中心にして、慣れてからをオススメします。

家庭での食事療法になれてくればテイクアウト食品を選ぶ場合でも、食品を見るだけでエネルギー量が把握できるようになってきます。

テイクアウトでエネルギーを取り過ぎてしまった場合は家庭での食事でバランスを取るようにしてください。エネルギーを取り過ぎた場合は、家庭の食事を減らし、栄養バランスがかたよってしまった場合は家庭で足りない分の栄養素を補給しましょう。

▼食事療法は濃いめのダシで塩分を控える

糖尿病の食事療法で気をつけなければいけないのは塩分の取り過ぎです。塩分の取り過ぎは高血圧の原因となり、動脈硬化や血管障害をおこし腎臓の機能にも影響を与えるので料理は減塩を心がけます。

料理で使う塩分はだしをしっかりとって味を出すことによって、塩分を控えめにしてもしっかりとした味を出せるようになります。

昆布、干し椎茸、鰹節、煮干しなどで濃いめにダシをとって料理に使うことで、塩や醤油の消費を減らすことができます。

だしの材料は海のものが多く、ミネラルも豊富なので食事療法に最適ですが、材料は味の変わらないうちに早めに使いきってください。

 

 

▼ダシは自家製で大量に作ってストックする

市販のだしの素はわざわざダシを取らなくても袋を開けて入れるだけで便利なのですが、市販のだしの素の中にはダシの他にナトリウムが多く含まれていることもあるため、食事療法中の方にはオススメできません。だしの素が使えないと不便だと感じる方もいらっしゃいますが、そういう方はダシを一度に取って保存して少しずつ使うと便利です。

簡単にダシを取る方法としては、夕食後に片付けが終わったら、鍋に多めに水をいれ、その中に昆布と干し椎茸をいれておくと次の日の朝には材料もやわらかくなっていて、あとは鍋に火をかけるだけでダシがとれます。

保存方法としては、100円ショップで売っている食品保存用のパックの一番小さいものを買って、小分けして冷凍にしたり、氷を作る製氷皿にダシを流し込んで凍ったら取り出してジプロックなどにいれておけば1つずつ取り出して使うことができるので便利です。少量ならばジプロックにいれて薄く板状に凍らせて、使う時は割って細かくして少しずつ使えば便利です。

 

 

▼タレやつゆも薄味で

つけ汁やたれを作る場合もダシを濃くして醤油を少なくし、塩分を控えます。麺つゆはダシを濃くすることで味を出し、そのあと醤油を少し足すだけにし、あとはネギ、生姜、わさびなどの薬味で食べれば風味よくいただけて、薄味になります。

鍋物は予めつゆに味付けをしないで、鍋から小皿に移したあとに、自分の小皿で味付けをして食べることによって塩分を調整できます。鍋もつゆと同じように、大根おろしやかぼす、もみじおろしなどの薬味を効果的に使うことによって薄味でも楽しめます。

煮物の場合も最初に煮汁に味付けをしないで、材料をダシだけで煮て、材料が柔らかくなったところで味をつけていくことによって味付けが濃くなりすぎることもなく、塩分も少量ですみます。

野菜のお浸しにかける醤油や、刺身につける醤油もダシで薄めて食べると塩分を減らせてオススメです。

果物は高エネルギーなので、およそのエネルギーを知って取り過ぎに注意しましょう。

 

《果物のエネルギー(1回量あたり)》

バナナ       一本  100gーーーー87kcal

パイナップル   1/6個  150gーーーー87kcal

ぶどう       一房  150gーーーー84kcal

りんご      1/2個  150gーーーー75kcal

柿        1/2個  100gーーーー60kcal

梨        1/2個  150gーーーー60kcal

キウイフルーツ   1個   80gーーーー45kcal

すいか       1切れ  200gーーーー62kcal

グレープフルーツ  1/2個 150gーーーー54kcal

いちご       10粒  100gーーーー35kcal

温州みかん     1個   70gーーーー31kcal

 

清涼飲料水は高エネルギーなので、およそのエネルギーを知って取り過ぎに注意しましょう。

 

《清涼飲料水のエネルギー量(およその目安)》

コーラ     350mlーーーー151kcal

サイダー    350mlーーーー130kcal

缶コーヒー   250mlーーーー115kcal

オレンジ30%  200mlーーーー102kcal

オレンジ100% 200mlーーーー80kcal

スポーツ飲料  350mlーーーー88kcal

スポーツ飲料  500mlーーーー125kcal

ビタミン飲料  140mlーーーー50kcal

食物繊維飲料  100mlーーーー46kcal

トマトジュース 195mlーーーー33kcal

ウーロン茶   500mlーーーー1kcal未満

緑茶      500mlーーーー1kcal未満

 

お菓子は高エネルギーなので、およそのエネルギーを知って、取り過ぎに注意しましょう。

 

《お菓子のエネルギー(1回量あたり》

ショートケーキ  1個   150gーーーー510kcal

アップルパイ   一切れ  100gーーーー317kcal

ドーナッツ    1個   80gーーーー310kcal

シュークリーム  1個   80gーーーー200kcal

大福       1個   100gーーーー235kcal

どらやき     1個   60gーーーー170kcal

串団子(しょうゆ)1個   60gーーーー118kcal

せんべい     1枚   15gーーーー57kcal

ポテトチップス  1袋  約90gーーーー470kcal

コーン菓子    1袋  約90gーーーー466kcal

チョコレート   1枚  約60gーーーー331kcal

キャンディー   1粒  約5gーーーー20kcal

 

テイクアウト食品を選ぶ場合も外食と同じです。家庭でエネルギー計算に基づいて調味料を加減してつくる料理とは違い、塩分、糖分、脂肪分ともに過剰になりやすいので、十分な注意が必要です。

エネルギー表示があるものはチェックできますが、無い場合もあるので、ふだんから食事の計量をして料理と材料のエネルギーを覚えておくことが大切です。

ファーストフードは高カロリーなものもあるため、購入の際には注意が必要です。利用する時は、ハンバーガーやフライドチキンの量を少なくしたり、食べ残したり、サラダやスープを添えたりしてください。ドレッシングはかけないか、和風ドレッシングにして、エネルギーお高いマヨネーズや植物油を使っているものは避けましょう。

テイクアウトもなるべくは控え、出来れば最初は家庭での食事療法を中心にして、慣れてからをオススメします。

家庭での食事療法になれてくればテイクアウト食品を選ぶ場合でも、食品を見るだけでエネルギー量が把握できるようになってきます。

テイクアウトでエネルギーを取り過ぎてしまった場合は家庭での食事でバランスを取るようにしてください。エネルギーを取り過ぎた場合は、家庭の食事を減らし、栄養バランスがかたよってしまった場合は家庭で足りない分の栄養素を補給しましょう。

外食のメニューは高エネルギーで、分量も多く、控えたい砂糖も多く使われている場合があるので、なるべくなら職場にも、エネルギー計算したお弁当を持参することをオススメします。

でも、そうもいかない場合は、エネルギーオーバーにならないメニュー選びを工夫します。また、外出時にポケットサイズのカロリーブックを持って出かける習慣をつけます。

まず、麺類や丼もの、ご飯もののような単品物はボリュームが多かったり、逆に不足したりすることがあります。ただし、五目〇〇というようなメニューは食品数が多いのでオススメできます。また、出来るだけいろいろなおかずがついているセットメニューを選ぶことも良いです。

おかずの種類も、炒め物や揚げ物よりも、野菜やマメの煮物やあえ物を選びます。野菜が少なめなら、1品物のお浸しや酢の物などを加えます。

出来れば外食は、普段の自宅の食事でカロリーや食の知識が備わってわかるようになってからが良いと思いますが、付き合いなどでどうしても外食に行かなければならないときもあるでしょう。そんなときは家庭の食事でバランスを取ります。

同じメニューでも外食の方が家庭料理よりもエネルギーが高いので、外食でオーバーした分の食事は家庭の分を減らして調整します。

また、ビタミンやミネラル、食物繊維の不足を感じたら、たんぱく質や糖分は控えめにして、緑黄色野菜や海藻、豆腐などをたっぷりとってエネルギーを減らしながら、不足している食品群を補給しましょう。

毎日家庭でしっかりと食事療法を実践していれば、外食の際にもエネルギー量が判断出来るようになるので、まずは家庭での食事療法を大切にしましょう。

1、適正なエネルギー量を摂取する

毎日の食事で過剰なエネルギー量を摂取すると、糖尿病の人ではそれだけで血糖値が高くなります。

糖尿病の患者さんは、食事のエネルギー摂取量を制限し、血糖値をコントロールする必要があります。とくに肥満している人は、まず肥満を解消することが大切です。肥満はインスリンの働きを悪くする原因になるからです。

ひとくちに食事制限をすると言っても、単に食事の量を減らしては栄養が不足し、日常生活を送るのにも差し障りが出てきます。これでは治療の目的は果たせません。

そこで、個々の患者さんにとって普通の生活をしながら、標準体重を維持できる最小限のエネルギーまで制限することが必要になります。このエネルギー量を「適正エネルギー量」といい、その人の年齢、身長、体重、運動量(強度)を基本に、病態や合併症などを考慮して決められます。

一般に適正エネルギーの算出には以下の計算式を用います。

 

◆標準体重の計算式

標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

 

◆適正エネルギー算出法(一日量)

●主に部屋の中で生活している人

標準体重(kg)×25kcal=適正エネルギー

 

●とくに重労働をしていない人

標準体重(kg)×35kcal=適正エネルギー

 

●重労働をしている人

標準体重(kg)×40kcal=適正エネルギー

 

ただし、正確な適正エネルギー量と摂取方法については、治療の最初の段階で石や栄養士が指示しますので、それに従ってください。

また、治療経過や仕事量の変化、体重の推移、さらに症状の進行(合併症の出現)などによって適正エネルギーは変化することも知っておいてください。

 

 

2、バランスよく栄養成分をとる

糖尿病の患者さんのなかには、血糖値を下げるには、ただ単に食事を制限すればいいのだろうと、適正エネルギーの半分しか食べないで栄養失調になったり、糖質がよくないからと、ごはんやパンを一切とらず、エネルギー不足となって体調を崩す人がいます。

糖尿病の食事療法は、食事量を極端に減らしたり、そのために一食抜いたり、糖質をとらないことではないことをよく理解していただきたいと思います。決められた摂取エネルギーの範囲内で、できるだけ栄養のバランスのとれた食事をとることが大切なのです。それには、糖質、たんぱく質、脂肪の三大栄養素をバランスよくとることが大切なのです。

一般の目安としては、総エネルギーの50~60%を糖質、15~20%をたんぱく質、20~25%を脂肪でとると良いとされています。さらにビタミンやミネラル、食物繊維の摂取も欠かせません。

 

 

3、油脂は控えめに

少量でも高エネルギーなのが油脂です。油は、1gで9kcalものエネルギーがありますから、唐揚げとドレッシングのたくさんかかったサラダなどを合わせてとったりすることの内容に気をつけてください。

油脂は、味付けや調理法に工夫を凝らすことで減らすことができます。例えば、マヨネーズやドレッシングが欠かせない生野菜サラダは、更新料やレモン、ハーブなどを加えることにより油の使用量を減らすことが出来ます。また、脂肪の多い肉類などは、網焼きにして余分な脂肪を落としたり、茹でてから調理すると良いでしょう。

 

 

4、どか食いや早食いを避ける

大食いの人は、たいてい早食いです。急いで食べると、満腹感を指令する脳の満腹中枢が働くのに15~20分ぐらいかかるために、満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまうので、つい大食いになってしまいます。ゆっくりよく噛んで食べれば、食べ過ぎる前に満腹指令が脳に届きますから、食欲を抑えられます。一口につき、少なくとも15回噛むことを心がけ、ひとつひとつの料理を味わうように食事しましょう。

また、最近、朝食を抜く人が多く見られます。一食抜くと、次の食事で食べ過ぎてしまいどか食いにつながります。ひいてはインスリンの需要も増大してしまいます。

食事は1日3食が基本ですので、残業などで夕食が遅くなりがちな人は、一時しのぎとして牛乳を飲み、そして帰宅後に夕食をとるときに,牛乳分のエネルギーを減らすようにします。

 

 

5、無理せず時間をかけて減量する

糖尿病の悪化や、合併症の発症・進行を防ぐには、肥満の解消が大切です。そのためにも食生活の改善は有効なのですが、効果の現れ方には個人差があります。

間食やアルコールの量を減らしただけで体重が増える人もいれば、食生活を改善してもなかなか体重が減らない人もいます。

しかし、糖尿病は一生つきあう病気ですから、時間をかけてゆっくり体重を減らしていけばよいのです。あせって極端なダイエットをしたりすると、栄養のバランスが悪くなり、かえって体調をくずしてしまうことになります。減量する場合は無理せず気長に取り組むことです。

 

 

6、合併症がある人の食事療法

糖尿病の患者さんのなかには、合併症を持っている人が少なくありません。次のような合併症がある場合には、その症状に合わせた食事療法の工夫が必要になります。

 

《1》高血圧症

食塩のとり過ぎが高血圧の原因になっていることは周知のとおりです。そこで、食塩のとり過ぎを防ぐことが一番のポイントとなります。

症状にもよりますが、食塩の摂取量は、「1日7g以下」が目安とされています。


《2》動脈硬化症

動脈硬化症は、おもにコレステロールや中性脂肪などの血中糖質の値が高くなることが特徴です。したがって、コレステロールや飽和脂肪酸の多い食品を控えめにすることが大切です。


《3》糖尿病腎症

尿にたんぱく質が出るようになったら、腎機能が低下していることが考えられます。腎臓に負担をかけるたんぱく質の摂取を制限しなければなりません。

糖尿病が腎不全まで進行した人は、体重1kgあたり0.6~0.8gに抑えます。なるべく豆類などに含まれている上質な植物性たんぱく質をとるようにします。

糖尿病の患者さんにはまず糖尿病食の指導が行われます。糖尿病食は、高くなっている血糖値を健康な人と同じ程度に下げ、肥満してたり、やせている人は、その体重を標準に近づけながら、健康な人と同様に元気に活動できるようにエネルギー(カロリー)量を計算したものです。

糖尿病の患者さんの食事療法は、栄養バランスとカロリー量を考え、いろいろな食品を組み合わせてバランスのとれた食事を腹八分目にとるという、健康な人にも勧められる「健康食」でもあります。

糖尿病の食事療法というと、食べてはいけない食品が多く、味気ない食事になってしまうのではないか、と心配する患者さんもいるようですが、糖尿病の食事療法では、量的な制限はあるものの、基本的には食べてはいけない食品はありません。食事療法のポイントを押さえておけば、自分の好みに合わせた食事を十分に楽しむことが出来るのです。